同棲するときのお金の分け方。家賃・生活費の分担と、始める前に話しておきたいこと

同棲するときのお金の分け方

いっしょに暮らし始めると、家賃も食費も「ふたりのお金」になります。でも、どう分けるかを決めないまま始めて、あとから「なんとなく私ばかり払っている気がする」とモヤモヤするのはよくある話です。この記事では、同棲するときのお金の分け方と、始める前に話しておきたいことを整理します。

同棲している人は、どのくらいいる?

国の調査で、18〜34歳の未婚者に同棲の経験をたずねると、「経験がある(今している人を含む)」のは男性6.4%、女性8.2%でした。今まさに同棲している人は、男性2.5%、女性3.6%です。

男性女性
同棲の経験がある(現在を含む)6.4%8.2%
現在、同棲している2.5%3.6%

多数派ではありませんが、珍しいことでもありません。そのぶん周りにお手本が少なく、お金のルールはふたりで一から決めることになります。

出典:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年)独身者調査。18〜34歳の未婚者。「現在、同棲している」は単純集計表(35歳未満の未婚者)より

ひとり暮らしの1か月は、いくらかかっている?

まずは、いまのひとり暮らしの支出を確認しておきましょう。34歳以下のひとり暮らしの1か月の支出は、平均で約17.8万円です。

項目1か月の平均
支出の合計177,542円
住居(家賃など)35,060円
食料41,992円
光熱・水道8,291円
交通・通信20,640円
教養娯楽24,242円

ふたりで暮らすと、家賃や光熱費は「ひとり暮らし2人分」ほどにはならないことが多く、ここが同棲のお金の上でのメリットです。一方で、広めの部屋への引っ越し、家具や家電の買い足しなど、始めるときにまとまったお金が出ていきます。毎月の支出と、最初にかかるお金は分けて考えましょう。

出典:総務省「家計調査」家計収支編 2025年 単身世帯・34歳以下(第2表)

分担の決め方は3つ

ふたりで出すお金(共通費)の分け方には、大きく3つの型があります。どれが正解ということはなく、収入の差や、お金の管理が得意かどうかで選びます。

型やり方向いているふたり気をつけたいこと
折半共通費を半分ずつ出す収入が近い収入差があると、少ない側の負担が重くなる
収入に合わせる手取りの比率で分ける収入に差がある収入が変わったら決め直す
項目で分ける家賃はAさん、食費と光熱費はBさん、のように分担管理をシンプルにしたい物価や家賃の変化で偏りが出やすい

モデルケースで比べてみると

手取りが月25万円のAさんと、月20万円のBさん。共通費は家賃10万円、光熱・通信2万円、食費・日用品6万円の合計18万円とします(架空のモデルケースです)。

共通費18万円、どう分ける?(架空のモデルケース)
型Aさん(手取り25万円)Bさん(手取り20万円)
折半9万円(手取りの36%)9万円(手取りの45%)
収入に合わせる10万円(40%)8万円(40%)
項目で分ける家賃10万円(40%)光熱・通信、食費・日用品 8万円(40%)

同じ18万円でも、分け方によって「手取りのうち何割を共通費に出しているか」が変わります。金額だけでなく、この割合でも見てみると、お互いに納得しやすくなります。結婚後の家計管理の型については結婚後の家計管理は3つの型でもまとめています。

始める前に話しておきたい5つ

  1. 共通費の範囲と払い方:家賃・光熱費・食費・日用品のどこまでを共通にするか。共通の口座を作るのか、アプリで立て替えを精算するのか
  2. 貯金の分け方:「ふたりの貯金」を作るか、それぞれで貯めるか。引っ越しや家具の買い替えに使うお金をどこから出すか
  3. 名義と届け出:賃貸の契約者や光熱費の名義をどちらにするか。引っ越したら住民票の届け出も必要です
  4. 解消するときのこと:もし別々に暮らすことになったら、家具・家電や、退去にかかる費用をどうするか
  5. 結婚への見通し:いつごろ話し合うか。同棲を始めるタイミングで、ざっくりでも共有しておくと安心です

4つ目は話しにくいかもしれませんが、揉めてからでは話し合いが難しくなります。「決めておくと安心だから」と軽く確認しておくくらいで十分です。

住所が変わったら、引っ越した日から14日以内に、市区町村へ転入届(別の市区町村から)または転居届(同じ市区町村の中)を出すことが法律で決められています。

出典:住民基本台帳法 第22条・第23条(e-Gov法令検索)

なお、健康保険の「扶養」に入れる配偶者には、届け出をしていない事実婚の関係も含まれます。ただし、ふたりで暮らしているというだけで扶養に入れるとは限りません。必要になったときは、勤務先や加入している健康保険に確認してください。

出典:日本年金機構「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き」

たとえるなら「冷蔵庫の棚」

ふたり暮らしの冷蔵庫には、ふたりで使うものの棚と、自分のものの棚がありますよね。お金も同じで、「ふたりの棚(共通費・共通の貯金)」と「自分の棚(おこづかい・自分の貯金)」を分けておくと、相手の買い物にいちいち口を出さずにすみます。どこまでをふたりの棚に入れるかを決めるのが、同棲のお金のルールづくりです。

まとめ

  • 毎月の生活費と、始めるときにかかるお金は分けて考える
  • 分担は「折半」「収入に合わせる」「項目で分ける」の3つから選ぶ
  • 金額だけでなく「手取りの何割か」でも見ると納得しやすい
  • 名義・届け出・解消するときのことも、始める前に軽く話しておく

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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品をおすすめするものではありません。制度の内容は2026年9月時点のものです。

結婚とお金
この記事を書いた人
薬剤師FP 池ゆか

薬剤師/AFP/証券外務員一種。お金とカラダの相談室 代表。29歳のとき、母の闘病と父・祖母の介護が重なり、「体調」と「お金」は切り離せないと実感してFPの資格を取得。薬剤師の視点で、家計・保険・NISA・ライフプランのご相談を全国からオンラインで受けています。シティリビング、読売カルチャーセンターで講師を担当。医療法人・ドクターの方のご相談も。

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